戻る
真菌(Fungi)
皮膚真菌症
(表在性真菌症)
皮膚に感染する真菌を皮膚真菌症と呼ぶ。特に皮膚に感染する糸状菌を皮膚糸状菌と呼び、真菌とは、糸状菌(通称、カビ)、酵母およびキノコの総称である。それによる皮膚真菌症を皮膚糸状菌症と呼ぶ。皮膚糸状菌症は白癬菌症とも呼ばれ、通称、水虫、たむしとも呼ばれる。人の方では、皮膚糸状菌症を感染した部位により、頭部白癬(通称、しらくも)、体部白癬(通称、ぜにたむし)、爪白癬、手白癬(通称、みずむし)、足白癬(通称、みずむし)などと呼ぶことがある。皮膚糸状菌はペット(犬、猫、小動物)から人へ、人からペット(犬、猫、小動物)へ、人から人へ、ペットからペットへと感染が可能である。また土の中に存在する皮膚糸状菌がペットを介して、人に感染することもある。症状は、ペットも人も同様な症状を示す。感染部位の発赤(患部が赤くなること)、そう痒(かゆみ)、脱毛、潰瘍(患部がただれること)、落屑(フケが出ること)などがあらわれる。診断は、皮膚病を起こしている部位から皮膚糸状菌を見つけることである。治療は、内服薬、外用薬、抗真菌薬(真菌に対して殺菌的に働く薬)の入ったシャンプーなどを組み合わせて行う。長期的な治療管理が必要である。
予防は、犬、猫の場合は、抗真菌薬の入ったシャンプーによる定期的な洗浄と犬、猫周辺の衛生管理。犬・猫にシャンプーを行う場合、洗剤成分は完全に洗い流し、タオルで水気を取った後、ドライヤー
で地肌まで完全に乾かす(このとき、ドライヤーによる低温やけどには注意する)。生乾きでは、雑菌、
真菌の繁殖の元になります。